(リュシッポス作)
プラトンの教えを前述のようにまとめても、今ひとつピンとこないかもしれません。そこでプラトンの師、ソクラテスの発言に耳を傾けてみましょう。
ソクラテスは、人間としてより良く生きたい、他の人にもそうして欲しいと願い、また、ポリス(都市国家)が健全に運営されるようにとも願っていました。そして、彼は、次々と人と対話し、問答を繰り返していくなかで、多くの人々を真理に導いていきました。しかし、その問答を通して自らの無知や矛盾を暴かれた人々には恨まれ、その結果、策略にはまり死刑に至ります。
ソクラテスは当時の多くの人々に尊敬され、後代に多大な影響を与えるのですが、現在の私たちにとって彼の考え方や生き方は、少し極端のように感じられるかもしれません。
(「ソクラテス」次回に続く)
Comentarios